外壁に使用される建築資材は限られていますが、どの外壁材が使われているかによって、メンテナンスの時期やポイントが異なります。それぞれの外壁材には特徴があり、外壁を少しでも長持ちさせるためには定期的なメンテナンスが必要です。ここでは、外壁材を見分けるポイントやメンテナンス方法について解説します。

●窯業系サイディング

・特徴: デザインの豊富さが人気で、セメントや繊維質を原料とした板状の外壁材。

・見分けるポイント: 目地が目立ち、板の大きさは一般的に455×3030mm。3030mmの位置に目地ができるため、目地の存在感が強い。

・メンテナンス: 塗装の剥がれやひび割れのチェックが重要。約5〜10年ごとに塗替えが必要な状況なのか検討が必要です。

●金属系サイディング

・特徴: 耐久性が高く、近年人気を集めている外壁材。ガルバリウム鋼板やアルミなどの金属を使用。

・見分けるポイント: 目地が目立たず、機械的な印象がある場合が多い。

・メンテナンス: 塗装の剥がれやサビの発生を確認し、定期的な清掃が必要。約7〜15年ごとに塗装が必要な状況なのか検討が必要です。

●モルタル外壁

・特徴: リシン仕上げやスタッコ仕上げなど、職人によって施工される外壁。個性的なデザインが可能。

・見分けるポイント: 表面の模様や左官仕上げの跡が特徴的。目地がなく、シームレスな仕上げが多い。

・メンテナンス: 剥がれやひび割れの点検が必要。約10〜15年ごとに外壁全体の必要な状況なのか検討が必要です。

●ALC外壁

・特徴: 軽量で強度が高い外壁材。セメントや生石灰、アルミニウム粉末を主原料としている。

・見分けるポイント: 目地がなく、全てシーリングで処理されている。表面は均一でシンプルな印象。

・メンテナンス: シーリングの劣化やひび割れの点検が必要。約10年ごとに必要な状況なのか検討が必要です。

●タイル外壁

・特徴: 耐久性が高く、風合いが美しい外壁材。粘土や石材を焼き固めたもの。

・見分けるポイント: タイル同士が一体化しており、目地がない。素材の質感や色合いが特徴的。

・メンテナンス: タイルの割れや浮き、剥がれ、コーキングの劣化を確認。約10〜20年ごとにタイルの交換や補修が必要な状況なのか検討が必要です。

外壁材の種類ごとに必要なメンテナンス方法は異なります。まずは外壁材がどの素材なのかを把握し、定期的に必要とされる点検や適切なケアの計画をたてましょう。